第6回 事故後の処理について
アメリカでは交通事故の処理にかなり時間が掛かってしまうことがよくあります。1週間で終わる場合もあれば1年以上掛かる場合もあります。出来るだけ迅速に処理する方法をいくつかご紹介致します。
1. 事故時に出来るだけ多くの情報を得る。
事故を起こすとパニック状態になったり動揺したりするものです。相手の情報をもらってない、または不十分な情報だと、かなり時間が掛かります。相手の情報が分からず、ライセンスプレートナンバーから探そうとするとカリフォルニアDMVでは1ヶ月以上も掛かることがあります。これだけで1ヶ月が無駄になります。そうならないためにも、最低限の情報を必ず入手しましょう。運転者の名前、住所、電話番号、免許番号、車所有者の名前、住所、保険会社名、ポリシーナンバー、電話番号、車の車種、プレートナンバー、目撃者名、電話番号、事故の場所などは最低取りましょう。
2. 保険会社、エージェントに速やかにレポートする。
事故を早くレポートすれば早く処理出来るのは当然ですが、それだけではありません。こちらに過失がある事故の場合では、相手がレンタカーを借りると一日遅れる毎にクレーム額が大きくなっていきます。自分側もレンタカーが必要であればなおさらです。複数の車での事故の場合、保険リミットを超えてくる恐れもありますので、一日でも早くレポートしましょう。保険会社によっては24時間体制でクレームを受け付ける場合もあります。
3. 事故調査員(Adjuster)との対応
事故の報告を入れると、その時点、または翌日までに担当調査員が決まります。調査員は一度に複数のクレームを処理しますので、電話連絡や手紙での連絡までに時間が掛かる事があります。事故報告を入れて2~3日で連絡が来ない場合はこちらから連絡を入れるようにしましょう。調査員と連絡が取れれば、出来ればお互いのE-mailアドレスも交換し、外出が多い方は事故の進行状態、結果などをE-mailでやり取りするのも方法です。特に英語に自信のない方にはお勧めです。調査員は電話に出ないことが多く、自信の無い英語でメッセージを残すよりもE-mailの方が伝わりやすいと思います。調査員によっては対応が遅い人もいます。あまりにも対応が遅い場合には、その上司(Supervisor)に報告を入れましょう。
事故後には色々な書類が届きます。必要書類に記入しないと処理が進まないこともあります。理解出来ない書類はエージェントに問い合わせ、すぐに返送するようにしましょう。保険会社からの手紙、チェックなどのコピーは全て保管するようにして下さい。過失が無くても事故歴が記録に残りますので、次回からの保険料に影響させない為には自分に過失が無かった証明が必要です。
事故処理には自分自身がかなり積極的に動く必要があります。“こっちは被害者だから相手が処理するはず”と思って待っていると何も進んでなかったりもします。わからないことはエージェントに尋ね、処理状況も自分で把握するようにしましょう。