第8回 見落とされがちな保険:洪水保険
家を所有している方はホームオーナー保険、レントされている方はレンター保険、ビジネスオーナーの方はビジネス保険に加入することによって火災、盗難などに備えることが出来ます。しかし、それだけで安心しないで下さい。上記の保険では洪水による被害を補償致しません。被害を受けてから現在の保険で洪水がカバーされていない事を知らされる場合が多いようです。通常、洪水と地震は含まれていませんので、別途加入しなければなりません。小さい洪水であれば家やビジネスの建物自体が流されないかもしれませんが、所有物の被害や清掃費用,殺菌処理費用は多額になる恐れがあります。建物を所有していなくても、アパートや家を借りている方々も自分の所有物に対して洪水保険をかける事ができ、ビジネスオーナーの方は在庫、機材に保険をかけれます。
洪水保険には以下のような内容が含まれます。
- 建物の被害
- 所有物の被害 (家具、家電、衣服、カーペットなど)
- サンドバッグなどの洪水被害防止費用
- 被害後の清掃費用
洪水保険は地域毎に料金が違います。Federal Emergency Management Agency(FEMA) がFlood Zoneという洪水の可能性に応じてZone(地域)を決めています。その地域毎に料率が設定されています。洪水地域に指定されている場合は家のローンをするにも洪水保険が義務付けられている場合もあります。洪水地域に指定されていない場合は格安で加入出来ます。
自分は洪水の被害を被らないと思ってませんか?被害にあった人はほとんどがそう思っていました。過去のデータでは、
- 25%の洪水クレームは洪水地域以外で発生しています。
- 60%の災害で洪水が発生しました。
- 洪水は全米全ての州で発生しました。
- 過去の大洪水では8割以上の被害者が洪水保険に未加入でした。
- 洪水は決まった場所で起こるものではありません。
洪水は川や海の近くのみで起こるのでなく、どこでも起こり得ます。平地でも豪雨や雪解け水が集中すると起こりますし、数箇所の排水設備が詰まっただけでも洪水は起こります。山の近くでは土石流の心配があります。南カリフォルニアで大きな山火事がありましたが、森林が多く燃えたことによって雨水が森林に含まれずに低地に集まってきます。大きな山火事の後などは危険度が高まります。どこに住んでいてもリスクは考えられます。
洪水保険には30日間の待ち時間があります。加入申し込みをしてから有効になるまでに30日掛かります。新規に家を購入する場合には例外で直ぐに加入出来ます。これから雨が多くなる季節ですので、お早めにご検討、ご加入下さい。